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若狭路文化研究会第4回フォーラム「『若狭路の民話ー三方郡編』の民族世界」を開催しました

開催期間 2009年10月4日

「『若狭路の民話ー三方郡編』の民俗世界」と題し基調講演やパネルディスカッションが平成21年10月4日、若狭町のパレア若狭で開催されました。
これは、若狭の民俗文化を保存継承することを目的に平成11年に発足した「若狭路文化研究会」の第4回フォーラムにおいて、研究会設立10周年記念行事として開催されたものです。
この「若狭路の民話ー三方郡編」には、就実大学の田中文雅教授が旧三方郡において平成9年9月から19年9月までの10年間に16回、平均30数人の学生とともに現地調査を、美浜町では延べ378人より聞き取り調査を行い、分類整理した約1500の民話から選んだ200の民話が収録されています。
当日のフォーラムでは、田中教授の「語り、聞き、記録することの意義ー若狭・民話調査の10年」と題して基調講演があり、「現在は、昔のように囲炉裏のもとでの夜なべ仕事もなく、年寄りからの話を聞く機会も少なく、民話を支える場が崩壊している」と採話が難しいことを話しました。
また、学生を引率してのフィールドワークの苦労話や、将来の研究に役立つように「話柄カード」を使い、話者名、採訪地、採訪年月日、昔話の呼称、伝承地等、詳細に分類し、後日の研究者がその内容を見れるように整理した「民話調査の方法」を説明しました。
この後、地元美浜町「めめたんごの会」の山口万喜さんが「河童の詫び証文」を、若狭町「三方民話の会」の中西みや子さんが「大名行列・梅丈の角兵衛狸」を、地元の方言でわかりやすく朗読しました。
パネルディスカッションでは、若狭路文化研究会の金田久璋会長の司会で、田中教授を始め、3人のパネリストが「若狭路の民話」について活発な議論をかわしました。
長い歴史と伝統に育まれた若狭の文化や民俗を学ぶ上で、今回のフォーラムは大変興味深い話が多く、会場の聴衆は終始熱心に聴き入り、メモを取っていました。

開催場所

若狭町・パレア若狭