ニュースリリース

NEWS RELEASE

2021年3月31日(水) 協賛事業

「敦賀湊北前船主 大和田日記」が発刊されました(当財団協賛)

若狭路文化研究所(多仁照廣所長)は、当財団の協賛のもと、令和3年3月31日に「敦賀湊北前船主 大和田日記」を発刊しました。
同研究所は、若狭路文化研究会の活動を引き継ぐ組織として、同研究会のメンバーを中心に平成27年に立ち上げられました。
同書は、重要文化財に指定された旧大和田銀行(現在、敦賀市立博物館)の創業者で、朝鮮牛の輸入など敦賀の経済発展に大きく寄与した大和田荘七の本家である荘兵衛日記の外に初代荘七の新たな日記が発見され、この日記を含めて、敦賀港の廻船主であった大和田家の日記を翻刻出版したものです。
空襲によって市街地が壊滅した敦賀にとって、北前船の史料は、高嶋屋文書や網屋文書、疋田の襖の裏張りから出てきた吉田屋伊兵衛の記録などがありますが、多くは失われています。
北前船全盛期の船主の記録として、この大和田日記は貴重な史料です。
また、敦賀の町を支えた商人の記録として、町の運営を伺える史料であり、小浜藩主が町民と松原で酒宴と照葉狂言を行っている記事など、文化を伝える史料でもあります。
敦賀の地域史料として極めて貴重な記録であり、今後の研究の進展に資するものと期待されています。